Diner対談

- 箕浦建太郎(画家)
- 1978年浜松生まれ浅草育ち。常に絵を描き続けている。個展、グループ展や本、レコード、洋服、インターネットなどで作品を発表。著書には『未完成大陸』(自費出版)、『Decapitron3』(SHOBOSHOBO-BOOKS)など。
- http://minourakentaro.com/
第1回
箕浦 ういー!
松本 松本でーす。唐突だけど箕くんの絵さ、一時期結構Twitterに上げてたじゃん。最近上げてないよね?
箕浦 やってるよー(笑)ゆるく。
松本 箕くんとはTwitter上でお互いフォローし合ってるんだけど、真夜中の二時、三時とかに描いた!ってつぶやいてて。
箕浦 あれ超楽しいんだよね。
松本 その絵がね、めちゃめちゃいいの。絵描きなんですよ。で、三月、四月、五月ぐらいに結構描いてたんだよ。もうちょっと前か?
箕浦 今もだよ。(笑)
松本 すげー描いてて、しかもその絵が宣伝とかじゃなくて、なんか俺の中でね、なんか優しい。
箕浦 ホント?
松本 そう、なんか優しいっていうか…なんて言うか、すげー落ち込んでる時に「描いたー。」っていう絵をTwitterで見た時に、今この人、良い意味でやべーんだなっていうのが。
箕浦 (笑)
松本 なんか、そういう風に思ってて。それで、箕くんと対談したかったの。
箕浦 ありがとう。
松本 で、俺、箕くんと会ったのは、三、四年前でしょ?多分やっつん(エレキコミック/やついいちろう)のイベントで会った。
箕浦 あっ!そう?あの時だっけ?なんか覚えてないんだよね。
松本 覚えてないでしょ?やっつんのロフトでやってるイベントの時に俺がDJやってたら、ティッシュに火つけて投げてる奴がいて(笑)客超満杯なのに。で、箕くんの周りだけなんか、ちょっと空いちゃってて。
箕浦 (笑)
松本 このクレイジーな奴やべーなって思ってたら、DJ終わってから「素生くんだよね?」みたいな感じで話しかけられたのが最初だった。
箕浦 そっかー。そうだよね。素生くんがやってたラジオのハードリスナーだったから。
松本 そう、日浦(当時のラジオ番組ディレクター)とかもいたとき。
箕浦 あっ、今日さ、Twitterで@が来たよ、日浦っちから。うれしいよね。
松本 日浦くんも箕くんも同い年だもんね。で、あの日から箕くんのこと知ってるんだけど、実はもともと何をやってたか、どういう風に生きてきた人か全然知らないから、それを聞こうかなって。絵を描き始めたのはいつだったの?
箕浦 絵は、もうずーっと。
松本 子供の時からとか?
箕浦 ちっちゃい頃から、もうずーっと描いてた。でなんか、それだけ褒められるっていう。(笑)
松本 えっ?生まれはどこ?
箕浦 俺ね、静岡なの。浜松に生まれて、それで幼稚園の年長かなんかに浅草に引っ越して。それから浅草で20歳位に火事のボヤ的なのやっちゃって追い出されてみたいな…。

松本 で、今に至る?
箕浦 そう。いろいろあるけど。(笑)
松本 じゃあもう、小学生ぐらいのときから絵が好きで絵は描きまくってた?
箕浦 それねー、すげー言いたい事あるんだよね。(笑)
松本 それ、全部言って。俺、今日、箕くんのこと全部知りたいんで。
箕浦 ホント?何だろう、十歳くらいからまぁ普通に好きでさ、カルチャー、大枠ね。
松本 うん。
箕浦 音楽聞いてさ、ガン!ってなってさ、それが結構爆発みたいな。パンクとかヒップホップとかテクノとかノイズとかジャズとかメタルのジャケットとか、フライヤーぐらいしか分かんなかった。ガツンとこなかった感ある。二十歳くらいの時ってさ、絵描くってことが結構恥ずかしかったよね。
松本 あぁー。
箕浦 もともと絵はホント好きすぎて。絵しか得意じゃないのね。だけど音楽も大好きでさ。今の二十歳くらいの人ってさ、いきなり絵やってる人とかいるじゃん。
松本 うん。
箕浦 展示やりまーす、みたいな。
松本 はい。
箕浦 馬鹿じゃねーのって。(笑)
松本 (笑)それ恥ずかしくないのかっていうこと?
箕浦 いやもうね…良くそんなこと言えるなっていうさ。その自分が一番好きなものを、いきなり「はい、やりまーす」ってさ。そんなんじゃねーよ、みたいな(笑)だから、ややこしいよね。
松本 でも、絵描くとき音楽とかリンクしてたってこと?
箕浦 それもそうなんだけど、それ以前がもっとままなんだよね。幼稚園とかさ、すごかったもん、作るものが。その時、何故か紙で立体も作ってたんだ。
松本 うんうん。
箕浦 砂とかでもさ。で、あの辺の時代は結構面白いよ。
松本 じゃ、もともとホントに「美術」って言っちゃうけど、そういうのが得意な子供だったんだね?小学校の時とか。
箕浦 そうだね。なんか、まぁ作るよね、ロボとかさ。
松本 キン肉マンの絵が上手いみたいな、そういう感じ?
箕浦 (笑)まぁ。(笑)
松本 もうそのときからオリジナルだったの?
箕浦 まぁ...これもすげー良い話があって。
松本 全部聞かせて下さい。(笑)
箕浦 小さい頃、よく児童館に行ってたのね、親が働いてたから。児童館って美術室みたいのがあって、紙とかくれてさ。で、オレがキン肉マンを描いた絵をいきなり額に入れて飾ってくれたの。最初に描いたのが…テリーマンがアシュラマンの首を締めてて、「悪魔に勝つには残虐ファイトだ!」みたいな...。
松本 うん。
箕浦 なんか、正義の奴が悪魔になる瞬間。(笑)
松本 はいはい。
箕浦 悪魔になる瞬間をいきなり描いて、それをちゃんと額にいれて飾ってくれたんだよね。額に入るのは、すごい絵なの。
松本 え?それ模写したわけじゃないの?自分で考えたの?
箕浦 それは模写。何度も描き直して、紙とか超グレーなの。いままで正義超人のテリーマンがいきなり悪魔超人のポーズしたんだよねー。
松本 そうだよね。
箕浦 超裏切る瞬間あるじゃん。
松本 はい。
箕浦 テリーマンもいろいろあってさぁ。正義しすぎて、傷ついて、正義を疑いはじめたんだぁ。そんでダメな技ばっかり使いはじめたの。アシュラマンに。その時のファイトがすごい刺さって(笑)まあ...残虐ファイト。(笑)
松本 そこにぐっときて描いたんだ。(笑)何年生くらいのとき?小3?
箕浦 小2、3かな?あのね、児童館って結構おもしろいところでさ。

松本 浅草の?
箕浦 そうそうそう、鳥山明の絵の真似が上手い奴が居て。
松本 はいはい。
箕浦 おっさんで。
松本 ヤバい。(笑)おっさんが児童館来てんの?
箕浦 児童館の前の大学生だったかなー。その人、すごかったんだよねー。でも、鳥山明の完コピスタイルとか凄すぎて、最初はビビッてたんだけど、だんだん「ああいうんじゃないなー」「ああはなりたくねー、だせー」みたいに思ってた。(笑)でも、その人と児童館の先生とで作った、超デカいジオラマの未来の街は大好きだったよ。ボンドのふたを逆さにして、未来の建築物とかにしててウケた。森とかの作り込みも凄まじかった。なんかの賞とかとってたなーそいえば。児童館の先生っておもしろかったな。あの職業、ちょっとやってみたいなって子供心に思ってた。無理だけどね。
松本 あぁ~。
箕浦 だって超楽そうでしょ?まー、やれるわけないんだけど。でも、あの頃さ、ジャンプの影響力って結構あったよね。
松本 俺たち1978年生まれだから、ジャンプと何だっけ?ビックリマン。
箕浦 あ~、ビックリマン。その辺は当然入ってる。勃っくん、鈍っくん、啄っくん(ビックリマンチョコのシールのキャラ)とか語りきれないよねー。どんぶりマン(テレコマ戦士どんぶりマン)とかも好きだったなー。どんぶりマン並べてボーリングしまくってた。(笑)でも、その前の時代はやっぱもっと面白いよね。カルチャー以前っていうかさ。
松本 カルチャー以前から、絵は好きだったんでしょ?立体作ったり。
箕浦 それしか無かったんだよね。だから、あんまり変わってないよね。その頃とマジで変わってない。
松本 え?じゃあさ、客観的に、お母さんとかお父さんとかさ兄弟とか、回りに居る人の立場から見ると、小さい頃は「コイツ変な子だな」みたいな感じだったの?そんなことはない?
箕浦 あ、でも、ずっと今みたいな感じだったよ。
松本 変な子でしょ、じゃあ。
箕浦 うん。でも、作れたからね。キッズなりの、イメージしてるモノをさ。それが大人から見てもちょっと面白いっぽかったよ。かたちには一所懸命すんだー。
松本 お前、すげーな。
箕浦 あとね、俺、文が超得意だったんだよ、小6まで。
松本 文?作文ってこと?
箕浦 そう文字。その扉はね、最近開けてないだけなんだけど、小6まではもう文の鬼だった。むしろ中3までかな?
松本 何書いてたの?だって、書くものって、みんな一緒じゃん。
箕浦 あのね、文章がとにかく上手かったの。賞とかいっぱいとった。それでその頃の日記とか見ると、今と言ってる事が全く変わらなくて。
松本 ちゃんと取ってあるんだ?それを。
箕浦 うん、感動するよ。地震を予言してるのもあるんだよね。
松本 マジ?
箕浦 (笑)結構危ないんだよね。『地震は必ず来るから空腹に耐えるようにしなくてはならない』とか。(笑)
松本 えっ?それ何年生?小学生くらいの時?
箕浦 小3、4かな。その頃の方が結構こう、考えてることがエグいよね
松本 あ、でもそれは俺が箕くんを最初に見たときと変わんないかも。箕くんって一見パッと会うと、おっ!いい感じの奴が来たって思うんだけど。
箕浦 いい感じ。(笑)
松本 ちゃんと話してみると、全て見透かしてるな、っていう感じがするから怖い。嘘とかつけないっていう。
箕浦 それはないけど、あの小3くらいの頃はバッキバキだったよね。
松本 冴えてたってこと?
箕浦 あの頃は冴え過ぎでしょ。ちょっとおかしいもん。卒業文集とかもさ、一人だけ違うんだよ。なんかもう感じが。そっからさ、今度は逆に言葉にできないモノが大事になってきたのかもしれないよ。
松本 なるほどね。
箕浦 で、今も絵じゃん。こう無言でさ、溜め込んでやるっていう。
松本 もう一回Twitterの話になっちゃうんだけど。ほぼ毎日、Twitterに絵を上げてるじゃない?あれはさ、結局、誰に描いてくれとも言われてないし、描かなきゃいけないものでもないじゃん?
箕浦 そうそうそう。
松本 でも、あれはTwitterに載せるっていう前提がなくても、箕くんは毎日ずっと描いてるわけじゃん?
箕浦 あれ、前からずっと溜めてあって。あれでも全然あげてないもん。描いたやつの10分の1も。スキャンとか、写真撮ったり、発掘したり、整理したり、めんどいよ。ただ、Twitterやる前の時はなんとか世の中に出そうと、家に来た人とかに絵を見てもらっててさ。「これ出していった方がいいんじゃない?」みたいな(笑)まー、今もだけど。(笑)
松本 あぁ。
箕浦 で、Twitterやり始めてからは、その何分の1かはちょっとは世に出せるようになったから。
松本 じゃあ、果てしない量がある中のいくつかっていうことだ?
箕浦 そうそうそう。ただあれ、面白いよね。すぐ反応来るからさ。
松本 あぁ。
箕浦 Twitterってさ、今後も残るのかな?もう生活に染み込んだのかな?
松本 え?どういうこと?

箕浦 Twitterってあの震災でさ、大活躍したじゃん。
松本 で、そこで人間の本性見えた。
箕浦 そうそうそう、それけっこう凄くてさ...。
松本 あのさ、Twitterって言ってもさ、まだ始まったばかりだからルールみたいのが一切無いよね。秩序がないから。だから俺なんか、あの翌日、3月12日にライブをやったら友達から超ディスられたからね、Twitter上で。(笑)
箕浦 12日にやったの?どこで?
松本 札幌で。
箕浦 すごいじゃん、え?もともとドコにいたの?11日の時。
松本 東京だよ、だから寝ないで札幌に行ったんだよ。
箕浦 え?どうやって行ったの?飛行機?
松本 いや、結局あの時日本中が混乱しててすごかったじゃん。俺等も翌日のライブは多分ないだろうなって思ったの。で、皆で真夜中に事務所で相談してたら、飛行機も飛ぶみたいだし、札幌でチケット買って待ってる人もいるしってことで。
箕浦 飛んだんだ?
松本 そう。それで行かないとなると、あの、音楽でメシ食ってるって多分胸張って言っちゃいけないなっていうのがあって。
箕浦 はい。
松本 じゃあ俺等バンドマンなんで行きますっていう所で。
箕浦 飛んだんだ?
松本 飛んだんだけど機材車が会場に着かなかったんだよね。フェリーに乗ってて立ち往生しちゃってたから。だから、街の楽器屋でエフェクターとかだけ買ってライブやった。
箕浦 すげ。
松本 それでTwitterで友達に超ディスられた。それ見て、本性出たなって思った。
箕浦 でもさ、俺も展示の予定が何個もあったの。で、決まってたやつはやりたいじゃん。それなのに、あの震災でボアってなったのが何個かあんの。
松本 話がなくなったの?
箕浦 なくなったっていうか…ボアっと...(笑)、そういうのって良くないよね。あっ、なんか起こったら無くなるんだ?っていう癖がさ…いやぁ、でもあれはなー。(笑)あれはきっついもんね。(笑)そういう事態もあるっていうのは今後頭に入れといた方がいいかもねー。こう…いろいろ起こるんだっていう。引き締まったよなんか。
松本 でもどう思う?箕くん絵描きでしょ、で、俺ミュージシャンでしょ。
箕浦 超絶楽しみにしてたのにさ、それがいきなりなくなって、あっそんなもんなんだ?って思っちゃうでしょ。(笑)
松本 俺らそれが嫌だったんだもんね。
箕浦 あれ凄まじかったよね。3月いっぱいのTwitter。今も面白いけど。
松本 Twitterはカオスだったよね、ホントに。だからよりそこで、箕くんの描いたものって結構殺伐としてて、タイムライン上に真夜中に携帯書いた絵が出てきた時に箕くんはどういうつもりかわかんないけど、俺は何だかすげー明日も頑張ろう、って気持ちになった。勝手に。
箕浦 わ!あれげとー!でもね、俺はね、正直なところ、震災の前と後でそんなに変わってないの。
松本 マインドというものが?
箕浦 そう。まぁ、最初から結構諦めてる、じゃないけど。
松本 俺には諦めてる絵には見えない。
箕浦 その…「諦めてる」じゃないね。確実に。なんだろ、「あー」っていうのはある。
松本 何ですか?その「あー」っていうのは。
箕浦 まー、あるじゃん。「あー」って叫ぶじゃん、ミュージシャンとかが。(笑)
松本 衝動ってこと?
箕浦 その中に「あー」が入るんだよ。だから「諦めてる」じゃないね。諦めてはいない。
松本 諦めてないからこそ、叫ぶってことでしょ?
箕浦 うん。
松本 諦めたくないな、っていう。
箕浦 叫ぶ!ノイズの叫ぶの赴き深いよね。
松本 うんうん。
箕浦 言葉になんない「あぁー」みたいな結構絶望なやつと、○×があるやつ。(笑)
松本 すごい分かる。
箕浦 面白いよね、「あぁー」と言って。
松本 それね、三上寛さんのライブを観に行ったときに思った。
箕浦 あぁー!
松本 三上寛さんのライブ観に行って。西荻窪の小さいライブハウスがあるんだけど。
箕浦 うん。
松本 そこで三上寛さんのライブを見た時に、トドみたいにさ、「オォーー!」って叫んでたんだよね。
箕浦 (笑)
松本 だけど、なんか涙出ちゃうみたいな。
箕浦 あれ面白いよね。(笑)
松本 衝動、だから衝動だよ。「あぁー!!」っていう。
箕浦 その「あぁー!」のさ、気持ちの入り方で結構個性出ちゃうよね。
松本 そうだね、センスが出るっていうか。
箕浦 そうそうそう。Twitterもセンス出るよ。そいつの。
松本 いや、めっちゃセンス出る。だからめっちゃ怖いんだよ、Twitter。
箕浦 素生くん、いい感じでしょ。
松本 いやぁ、でも、それはいい感じに仕立て上げてるだけだよ。その怖いっていうのが、もう分かってるから。ちょっとしたつぶやきで、そいつのセンス出ちゃうから。

第2回
箕浦 超嬉しいのがさ、地方の人が、最近元気ないから僕の絵の原画をゲットして自分のものにして近くに置いて「ちょっと元気出したいんですよね」って言ってくれて。そんなの超うれしいじゃん。あんなの、何もそんなふうに向けてやってないのにさ。あれ以降、そういう目的でやってないのに、絵がTwitterで売れ出したんだよね。だからそういう人が結構いたっていう。
松本 みんなそうだと思うよ。あれ見てて。
箕浦 でも、あれ、自分的にもその、同じ気持ちになりたいっていうかさ。
松本 うん。別にあの絵に・・・何ていうの、見た人の印象で色々受け取り方はあるんだろうけど、なんか俺としてはとにかく優しかったね。
箕浦 わー!
松本 いや、だから俺、箕くんと対談したいなって思って対談のタイトルとかを勝手に電車の中とかで考えてた時に「ミノケンの狂気と愛」っていうのが良いんじゃないかって思って。俺はその絵を見て優しい、ミノケンっていう人はすごく優しい人で。でも、初めて会った時みたいに、あのライブハウスのど真ん中で火ついたティッシュを放ってるっていうところもあるし、俺、そのどっちもある人が好きなのよ。
箕浦 あぁー、あの時もユース(YOUTH RECORDS)でずっと描いてたんだよねー。
松本 描いてたね。
箕浦 まーなんかにムカついてた(笑)なんでか(笑)常にだけど。(笑)
松本 振るいにかけるってこと?
箕浦 良いと思ってんの?っていう。まあしょうもないよね…ちょっとこう…やりたくなる。(笑)
松本 振るいにかけるっていうことでしょ?
箕浦 でも自分もそんな変わんないじゃん。それでニヤニヤしてるという最低の人種だよね。(笑)最低の人種(笑)だよー。(笑)
松本 最低で最高でしょ。それが箕くんの良いとこなんだよな。
箕浦 でも、あのときのTwitterホント面白かったよ。
松本 うーん。素晴らしかったね。ミュージシャンが曲作りました、ってYoutubeにあげるのとはちょっと訳が違ったんだよね。
箕浦 ホントになぁ。それで、街でやったりもしたよ。それ、素生くんがリツイートしてくれたじゃん?両方結構大事だったんだよね。先にネットでガーって絵をあげて。その後に歌舞伎町でさ、ばーって絵を広げてやって。あれ街でやると、何にも知らない人が見てくれる。オバチャンとか。
松本 興味ない人がとる訳だからね
箕浦 それでTwitterもさ、何で俺やってるかって言ったらさ、知らない人っていうか絵描きじゃない人にさ、こう。
松本 見せられる?
箕浦 そう、だから結構、それとさっきの話と通じちゃって。ミュージシャン的なものばっかりフォローしちゃうんだ。(笑)
松本 (笑)
箕浦 だから、結構ミュージシャン的な人の方が…絵描きはなんか、どうでもいいよね。ホントに。
松本 あぁー、箕くんってさ、言ってみたら、結構アンダーグラウンドな所にも繋がってるし。
箕浦 アナグラ。(笑)
松本 むしろそこがアイデンティティとしてあると思うんだよね。自分がアンダーグラウンドをやるっていうことはないけど。でも、そこもコミットしてるじゃん。
箕浦 東京。
松本 自分でカテゴライズしちゃう。
箕浦 サンボマスターは気持ちよかったよね。そういうのが。素生くんのこと面白いなって思うのは、ちょっとそういう所にいないよね。最初から。
松本 いない。

箕浦 2000年くらいから結構見てるよ。
松本 (笑)
箕浦 Studio Voiceのインタビューとかさ。(笑)
松本 あったね。(笑)
箕浦 あの感じとか。素生くんは最初からちょっと違うよね。
松本 俺、あんまりみんなには言ってないけど、最初Modsになりたかったのよ。
箕浦 Modsっ子って言ってるもんね。
松本 そう。
箕浦 俺、ちょっとわかんないんだよね。(笑)
松本 で、Modsになりたくて、単純にさ、あの3つボタンのスーツ来て、ベスパ乗りたいっていうのから始まって。当時、王子に「3D」っていうクラブがあったの。
箕浦 うん。
松本 で、そこで『Whisky a Go Go』っていう超ハードコアなModsのイベントやってて、高校一年生くらいの時にそこに遊びに行ってたのよ。
箕浦 ヒロミックスとか居たとき?
松本 そう。
箕浦 あのバンドいた?The Hair
松本 会った。
箕浦 いた?ルイ(The Hairのボーカリスト)いた?
松本 ルイもいた。
箕浦 超すごいね、それ。
松本 それで、そういう所にいたんだけど、なんかさ、決まり事とかがすごいの。
箕浦 あぁ、Modsマナー…。
松本 そんでもう嫌になっちゃって。そういう所とコミットして、そこに居る人がなんか、俺は違うなって思っちゃった…なんか部活か?みたいな。
箕浦 あぁ。
松本 全然自由じゃない。
箕浦 高1で?
松本 高1ぐらい。それで、もうそういうものをコピーするとか、ファションがどうとか辞めたんだよね。それで、もう自分の歌いたい歌を歌うから、人にどう思われてもいいやって。
箕浦 あぁ、でも、それ一貫してるんだ。
松本 そうだね。なんか知識をひけらかしたりとか、俺はこれを知ってる、とかっていうのが、なんかどうでも良い事になっちゃったんだよね。
箕浦 でもあの頃のModsって、超かっこ良くなかった?
松本 めっちゃかっこ良かったよ。
箕浦 Mods Maydayとか(笑)。行った?ああいうの。
松本 大体行った。ただスーツもさ、毎週違うの着ていかなくちゃ馬鹿にされちゃうとか。
箕浦 なんだっけ?あの仕立て屋・・・。
松本 えーっと、ボストン(ボストン/青山)
箕浦 あー、ボストン!
松本 ナミキ(洋服の並木/東京梅ヶ丘)じゃないんだよね。
箕浦 ナミキじゃないの?
松本 ナミキなんかで作ったら笑われちゃうんだよ?
箕浦 あっ、そんなシーンなんだ。(笑)
松本 ホント、そんなシーンなんだよ。でも、ボストンで普通のスーツ作ると10万かかるんだよ。
箕浦 そんなんどうすんの?

松本 釜飯屋のバイトで超働くんだよね。
箕浦 超いい話。(笑)
松本 スーツ作るために。
箕浦 でもそれ良いじゃん、熱い。
松本 熱いんだけど、その、結局何も広がらないし。俺はそういうのが部活みたいに思っちゃったから。
箕浦 それで歌作り始めるの?
松本 それでコピーをやめるの。コピーというか真似をやめるようになるの。
箕浦 はいはい。
松本 洋楽っぽいとか、そういうのがもうどうでも良くなっちゃった。それが1997年ぐらいで。で、98年にインディーズでCD一枚出すみたいなことになるんだよね。
箕浦 GOINGの最初の頃のさ、あの感じ、熱かったよね。
松本 何だっけ?最初のって
箕浦 あの、こう走ってる絵のジャケットの(GOINGファーストAL「かよわきエナジー」)。
松本 はいはいはい。
箕浦 あの辺のさ、ビジュアルの出し方とか、なんだろ・・・面白かったつうか、何なんだろう。
松本 どういうこと?
箕浦 うーん。その頃さ、GOING STEADYとかとも対バンとかして遊んでたけんだど、全然違う所に居たじゃん。
松本 うーん。そうだね。
箕浦 で、そういうバンドと同年代だとも思って無いじゃん。(笑)2000年位?ただ、ちょっと気になるぞ。みたいな(笑)あれ?俺これ嫌いじゃねーんじゃねーの?みたいな。でも、素生くんは普通にちょっと損してるとかじゃないけど、いなかったよねー周りに...。
松本 あっ、でも損しようと思ったの、それは。なんか、青春パンクとかもあったし、そういう誰かとつるむっていうのが俺は嫌だったの。
箕浦 それでさ、どうなりたいの?(笑)もうなってるけど(笑)こう、山達(山下達郎)みたいに、もうクラシックなああいう存在とか最高だよねーやっぱ。もうなってんだけど。(笑)
松本 何だろ、俺が一番なりたいのは?俺のインタビューみたいになってるけど「コイツ等だったら、もうこれで良いんじゃない?」みたいな風になりたい。
箕浦 でも、それ山達的。(笑)
松本 まあまあ、そうだね。

箕浦 やっぱなってんだねー(笑)
松本 どっかのシーンにコミットしてっていうのは一切無いな。
箕浦 でも、ソロやったりさ、ミックスCD出したりとかさ、やっぱ結構楽しい?
松本 楽しいかな。
箕浦 なんかさ、素生くんは出始めが切り離されてる所はあるよね。
松本 うんうん。
箕浦 山達はNIAGARAだけど…やっぱ山達的なさ、超クラシックで良い歌唄ってったら、50歳くらいになったらヤバそうだよねー。山達新譜毎回最高なんだ(笑)やっぱ。(笑)
松本 あー良いね。
箕浦 でも、今の方向だとその旬をピックするじゃない(笑)そんなことないか…。(笑)
松本 うんうん。
箕浦 それだと多分、結構めんどくさいよね(笑)めんどくさい。(笑)
松本 貴重なお言葉ありがとうございます!
箕浦 めんどくさいよね。
松本 俺、でも、それで言うとずっと好きなものは一貫してて。それこそゴイステもそうだし、サンボマスターもまだ全然売れる前にCD買って。このバンドやべーんじゃないか、みたいな感じで思ってて。
箕浦 (笑)
松本 いつか一緒にレコードとか買いに行けるかなとか。いつかお茶とか飲めるかなとか思った人とやっぱり繋がるじゃん、音楽で。
箕浦 うん。
松本 それが、俺の中ではやっぱ間違ってなかったっていう。自分の基準にはなってるかな。
箕浦 あー。山ちゃん(山口隆)良いよねぇ。(笑)
松本 山さんもここで対談しないとなぁ。
箕浦 山ちゃんと対談する時呼んでよ。ただ飲みだけに(笑)生ラジオみたいにただ聴きたい!超贅沢!前はよくあったよねー。(笑)
松本 全然良いよ。(笑)
箕浦 でもね、素生くんはホント、クラシック行ける人だと思うよ。もういってるのか…ワンループっていうかさ・・・。
松本 頑張りますよー。
箕浦 やっぱ何だろ。若いってことなのかな。色々こう、紆余曲折してさ。それで、もう山達みたいになる事で周りも黙らせられると思うよ。(笑)
松本 黙らせたいね。
箕浦 金かけて、もう曲だけに、めちゃめちゃ良い曲だけに。最高。もう俺そういうモードよ(笑)年齢的にも。(笑)
松本 俺も、もうそういうモードよ。
箕浦 この対談もさ、ギャラ貰えるんだったら良いけどみたいなさ(笑)。そのくらいの感じ。絵描きたいよね。あー、でもそれ20代じゃなかったよね?
松本 20代はさ、箕くん何を考えてたの?その、何を考えて絵を描いてたの?今、30代になって20代とは違うっていうことになると、20代の箕くんは何を考えてたの?
箕浦 やっぱ、そのバンドとかに行きたくなる。そこが俺ね、自分で超好きなんだよね。(笑)間違えてパンクバンドやってましたみたいな。
松本 はいはいはい。
箕浦 そうなるよね?普通の感性持ってれば。
松本 うんうん、面白い事が気になるってこと?
箕浦 うん、まぁ、絵なんてやんないよね(笑)最近やっとだよね。んで、それで峯田くんとかがフックしてくれて。(笑)
松本 そうだよね、銀杏BOYZの。
箕浦 だから、あの人に超感謝してるんだよね。それまで自分の絵見てたのって友達だけだからさ。家とか来てずーっと見てくれていたからさ、峯田くん。
松本 箕くんの絵が銀杏BOYZのアルバムジャケットになったの、あれ何年だっけ?『DOOR』の方だよね。
箕浦 2006年の頭くらいかな。2005年に描いてたんだよね。26歳とかかな。
松本 じゃあ俺は、その20歳から銀杏のジャケット描くまでの箕くんの日々を知らないの。
箕浦 あぁ、そっか。
松本 例えば20歳の時とか。

第3回
箕浦 俺最初CD出たの、殺害塩化ビニールからなんだ(笑)高校生の時にもう高まりすぎて。んで、その絵とかもそうなんだけど、バンドもさ、こなれた奴が嫌で。そのバンドとかもさ、あの歌歌ってます!歌いたい!みたいな…キッツイよね…うーん…でも、素生くんはそこのプロになれると思う、山達的に…ってなってんのか(笑)すげー。(笑)
松本 (笑)
箕浦 なかなかいないんだよね。歌を歌いたいって言って、超良いみたいなさ。まぁ分かるし、ボーカルやりたいみたいな奴ってもうダメじゃん。んで、当時ギャル(笑)みたいな奴がいたの、クラスに。
松本 うん。
箕浦 もう、どーでもいい奴。
松本 高校生の時に?
箕浦 そう。それで、そいつ面白いじゃん。歌ったこともないみたいな。
松本 うん。
箕浦 そいつがボーカルのパンクバンドとかいいなぁ、みたいな。
松本 はいはい。
箕浦 その音源残ってるんだけどさ。
松本 そのバンドの名前何て言うの?
箕浦 それSANMENKENって言うんだけど、それカクバリが初めてレーベル(stiffeen records)で出したオムニバスに「PUNK」っていう曲が入ってるよ。
松本 マジっすか。
箕浦 (笑)。で、その曲をそのギャル男が歌ってるんだけど、感動するよ。んで、ベースの奴もさ、この間タイタンニュースになったんだよね。NASAに行った奴なんだけど。今、東大の助教授で、ずーっと種の起源の研究してる。そういう全然関係ない奴が良かったの。今もそれは通じるんだけど、絵を描いてる人よりかは、ミュージシャン的な人が落書きで描いた方が好きみたいなのはあるかも。それか超凄いの。歌もそうでしょ?
松本 箕くんの言ってること良くわかる。それっぽいとか、それっぽすぎるのがアウトなんでしょ?
箕浦 ま、生き方なんだけど。訳分かんないやつが来たら結構興奮するの。高校ぐらいの時からっていうか、ずーっとだね。その感じ。
松本 それパンクスだね。やっぱり。
箕浦 普通でしょ(笑)結構やりたくなっちゃったの、そのバンド(笑)そんで、ドラムも女の子に途中で入ってもらって(笑)もう遊びたいだけなんだ(笑)揺れると良い肉がたぷつく女の子がいたの。(笑)
松本 (笑)

箕浦 それで、調子に乗って続けるんだけど、女の子のドラム受けるなって。で、良いんだよね、ホントだよ。スネアの叩き、タムも最高だったなー(笑)スタジオに入るのも、女一人入るといきなり楽しくなるの。で、まだ20歳くらいだからさ、もう可愛いんだ。
松本 うん。
箕浦 何も叩いた事無いの。無茶苦茶(笑)みんな知ってるんだよね、あびちゃん(銀杏BOYZ/Ba)とかも。
松本 なるほど。それ、いくつくらい?20歳くらい?
箕浦 20歳くらいかなあ。それでフライヤーがね、最初から結構やばいの作ってた(笑)超ちっちゃいのとか、キラシールとか凝りまくってた。
松本 うんうん。
箕浦 それで超、先輩とかになんか気に入られて。あのー、結構フックされてるんだよね。
松本 SANMENKEN?
箕浦 絵の方だよね。あと何だろう、Fruityってバンドあるじゃん。
松本 JxJxさん(YOUR SONG IS GOOD/Vo)のね。
箕浦 あのドラムのオカゼリっていう人がいたの、RED HOT ROCK’N HOODとかやってた。あの人がDisco Kicksっていうバンドやってて。
松本 あっ、聞いた事ある。
箕浦 (笑)そう、そのバンドのボーカルにさ、いきなり誘われて(笑)で、ちょっと面白いかなと思ってやったけど、やっぱりそれは違ったのよ。(笑)歌詞をがマジで馬鹿すぎておぼえらんないんだ(笑)英語だった気がする(笑)無理でしょ(笑)で、なんとなくコーラスだけてけとーに元気よくやってたみたいな…。
松本 (笑)
箕浦 あれはでも、向いてないっていうのが分かっただけ、やって良かったのかも。
松本 向いてないって思ったの?そこまでトントン拍子で行って。
箕浦 もうね、完全に思った。(ステージの)真ん中とか嫌だよね。だから、ギターやってたの。最初から分かってたんだよね、あれ。
松本 その、今に通じる絵を描いたみたいなことはやってたの?
箕浦 やってた。それはずーっとやってて、全然バンドとかじゃねー。絵、もっとやりたいって思い始めてた。でも、なんかやっぱ、ずーっと誰かといるからね…。
松本 うん。
箕浦 jelly-O、最高だったなー(笑)なんかいっぱい強烈な人いた(笑)そういう大人と遊ぶの面白い時期あるじゃん。(笑)

松本 20歳くらい?
箕浦 19歳とか。
松本 うんうん。
箕浦 それでスタジオとか入って、嘘ばっか言ってくるのが超面白くて。(笑)
松本 (笑)
箕浦 嘘ばっか言ってくるの、ホントいつも(笑)でも、俺もやっぱ同じことやっちゃうじゃない(笑)でも、20歳ぐらいの奴とバンドとかやったら、あの…やっと、あの人の気持ちが分かるようになったんだよなぁ(笑)それで、フライヤー書いたり、Tシャツつくったり、まぁいろいろ揉めたり。(笑)
松本 なんで。(笑)
箕浦 やっぱUSは…。(笑)
松本 あーやっぱ、それ一貫してるね。箕くんは。
箕浦 そう。それで、だからさ、そのSANMENKENとか男塾との名前とかにして。漢字で三面拳とかかいたりしてさ、てきとーにやってたよ(笑)やっぱ素生くんも最初から日本語でやってんじゃん。
松本 多分だから、モノマネみたいなのとかじゃなくて、理解できないものが好きなんでしょ?箕くんは。
箕浦 うーん。そうでもないけど…USツアーしました!ってのが、ゴールみたいな感じが最初からやっぱ嫌で。そういうのが好きでBEASTIE BOYS好きだった訳じゃねー、みたいな。
松本 わかります。
箕浦 BEASTIE BOYS超好きなんだけど。
松本 良くわかる。
箕浦 BEASTIE BOYS最高だよねー。
松本 あ、でも、箕くんが言ってるのと、俺がバンドやってて思ってるの、同じ事かも。
箕浦 そう?でも素生くんの方がその、ちゃんとお金に直結してるよ。
松本 でも、それで俺等ダメになりかけたからね。
箕浦 かっくいい。(笑)
松本 なりかけたよ。箕くんと会った時とか、ダメになりかけてたんじゃないかな。
箕浦 えー、今はどうなの?
松本 今は最高です。
箕浦 あ、そうなの。あれ何だったの?何でさ、元ヤンの伊藤くんが・・・
松本 良く知ってる(笑)洋一が辞めたのはさ、年齢的なものじゃない?30歳くらいになって子供も出来て、で自分がこれからもずっと音楽やるかって言った時に、音楽がそんなに好きじゃないって思って。
箕浦 それ。(笑)
松本 俺とかさ、いつも本気で音楽やってんだけど「お前のその熱量が俺には無い」って。
箕浦 って言われたの?
松本 言われた言われた。じゃあ、しょうがないな、っていう話だよね。
箕浦 うん。
松本 でも今はもう普通に仲良いから。ゴルフ場で働いてる。
箕浦 でもね、その何かさ、自分が得意なものを俺とか素生くんはもう見つけてるじゃん。
松本 そうだね
箕浦 それ、かなりハッピー。
松本 そうだね、俺もそう思うよ。
箕浦 (笑)
松本 箕くんを見てるとさ、俺の親父と被るんだよね。俺の親父、陶芸家なのよ。自分の釜で作って焼いてさ、でもモノ作りとかでなかなか食えないじゃん。焼き物なんて大して売れないから。だから俺が高校生ぐらいまで親父バイトしてたもん。
箕浦 言ってたよね。(笑)
松本 そうそう。そういうのとか見てるから、なんか、その自分の好きなものをやって、金を生む時もあるけど、金を生まない時の代償も引き受ける、みたいなのがもうずっとあるから、そんなに怖くないみたいな。金を生む、生まないっていうところが俺は人より、うちのバンドのメンバーより怖くないのかもしれない。
箕浦 あっホント?
松本 うん。だって食えなくなったら働かなくちゃダメでしょ。俺、家族もいるし子供も二人いるじゃん。そうすると、全然働くでしょ。それでもやりたいことはやるっていうスタンスかな。絶対やる、っていう。だって、就職しなかったもん、ウチの親父。箕くんもずっと絵を描き続けてる訳でしょ?33歳になるまで。
箕浦 でもね、一時マジで遊んだ時とかもあるんだよね。(笑)
松本 何、マジで遊んだ時って?それちょっと聞かせて。(笑)
箕浦 まぁ、遊べるじゃん。東京ってさ。
松本 吐くまで遊ぶっていう。
箕浦 そうそうそう。その頃に、やっぱりみんな会ってるんだよね。
松本 なるほどね。
箕浦 そうそうそう。それで、その頃はやっぱり苛ついてたんだよね。今の方がメロウっていうかさ。
松本 何に苛ついてたの?
箕浦 あのね、絵描いてると今でもそうなんだけど、2〜3時間ぐらい描けてれば、まぁ、一日ストレスなくいけるの。だから、こうなんか吐き出してれば、とりあえずハァーって減るんだけど。例えば、なんかいきなりさ、別に何かをしなきゃいけない一日があったとするじゃん。そうすると結構きっつい。
松本 精神的にきついとか?
箕浦 そうそうそう。曲もそうじゃん。
松本 うん。

箕浦 とりあえず形じゃないけど、メロディー探ってる。
松本 でも俺、今それしかないよ。自分のためしかないよ。
箕浦 そうでしょ?だからそれがやっぱり強いっていうか。
松本 なるほどね。
箕浦 あれねー、本気で遊んでたって言っても、良くわかんないんだよね。あんま憶えてない(笑)その頃に出会ってる人が超多いって位かな〜。で、すごい恥ずかしい。(笑)
松本 それ、2000年くらい?
箕浦 かなー...高円寺に住んじゃったりして。(笑)
松本 高円寺に住んでたの?じゃあさ、吐くまで遊んで家に帰って一人になっても、絵は描いてたの?
箕浦 まぁ、一応描いてたけど、そんなに向き合ってなかったかな。まぁ、描いてたけど。
松本 吐き出すものも、そんなに無かった?
箕浦 精子として吐き出しちゃってた。(笑)
松本 なるほどね。遊ぶ事で。
箕浦 そうそう、もうダメだよ。もうリアルに本当に最低でした。あれはね、マジでダメだねぇ。
松本 要は、女泣かしてたってことでしょ。
箕浦 いや(笑)もうね、全部クソだね。あの、だいぶ…クソ過ぎる。
松本 2000年、2001年、2002年ぐらいか。
箕浦 それで、2001年ぐらい?だね…なんか…。
松本 ?
箕浦 いや、崩壊するんだよね。分かるでしょ?マジで崩壊するんだよ、全部。家も無くなるし、金も無くなるし、友達もいなくなるし。全部無くなってって、「あぁー」みたいな。で、こう一人にならざるを得なくなったりして...まぁ、そこで結構救ってくれたのも絵なの。そういう時にこうさ、向き合って。多分、あの震災の時に俺も救われてたの。
松本 描く事で?
箕浦 暇潰しじゃないけど(笑)描く事でその時間をいい感じの時間に出来たんだよね。
松本 殺伐とした時間を。でも、それは伝わった。でもさ、2000年の頃のことを分析するとさ、当時吐くまで遊んでた訳じゃん。で、パッと切り替わるわけじゃん?
箕浦 全部なくなっちゃって(笑)うん。あれ面白かったね。
松本 でもさ、多分、箕くんを俺がこう第三者として見てる時に、そこまで想定しての遊びだったんじゃない?って言う風に俺は思っちゃうの。
箕浦 ?
松本 要するに何が言いたいかっていうと、箕くんずっと絵が描きたかったんでしょ?
箕浦 そう、絵が描きたかった。ずーっとそう。そのパンクバンドやってる時も絵が描きたいがために一番クールな形はジャケとかフライヤーなんじゃないのって(笑)未だにやってるんだけど。(笑)
松本 だから俺が思うのは、多分、ずーっとバンドやってる時も絵描きたくて、絵描きたくて。で、その強度を増すためにわざと破滅に向かって行く所を自分でこう…
箕浦 いや、でも、それなかったのよ。ホントに馬鹿だったから。そういう時期あるでしょ?ない?俺ちょっと引かれるもんね。
松本 (笑)
箕浦 キャッキャしてたよ。(笑)いきなり女の子に●●●したりとか。(笑)
松本 誰が?(笑)箕くんが?(笑)
箕浦 最低でしょマジで。しかも打ち上げでさ、ガァーって人で一杯になるじゃん。で、皆の前でしれっとやったりして(笑)大体バレてんの。それで、俺はバレないと思ってて…。
松本 クソだね。(笑)
箕浦 完全なクソ。
松本 (笑)なるほどね。

第4回
箕浦 でも、庄司くんとか、素生くんとかって、その後に出会ったもんね。
松本 そう、狂ってないときに。
箕浦 そうだよね。でもね、ちょっと良かったと思うね。
松本 (笑)
箕浦 そのエネルギーが、絵に出せなかったから他に出すしかなくて、ケンカとかしちゃうでしょ。(笑)
松本 (笑)
箕浦 (笑)でも俺、たまたまそういう風に絵で、吐き出せるものが見つかったけどさ、他の人ってそんなに無いじゃん。素生くんも歌があるから良いけど。ラッキーすぎるよ。
松本 俺、この前、初めてちゃんと同窓会行ったの。
箕浦 うん。
松本 そしたらみんな家を買ったりとか、自分の車を超改造したりとか。なんかそういう所に向くんだなって、勝手に思って。あの、これは、その人たちが間違ってるっていう意味じゃなくて。
箕浦 何かしらに向かう時に、それが、たまたま絵だったり歌だったりしたっていう。まぁいろいろでしょ。
松本 うんうん、そうだね。でも、やっぱり今話し聞くと、ずーっと絵は描き続けてて、描きたいっていう欲求もずーっとあって、描かないと自分終わるみたいな所も分かりながら…。
箕浦 なんなんだろうね。(笑)
松本 分かりながらのもう何十年でしょ?
箕浦 そうそうそう。それでもやっぱ20歳ぐらいでさ、いきなり「絵描いてます!」みたいなのは今でも好きじゃないよ。
松本 はいはいはい。
箕浦 学生とかさ、やっぱ嫌だもん。なんか良くわかんない(笑)何教わってるんだっていう。(笑)
松本 え?嫌だっていうのは、恥ずかしいっていうこと?だって下の人たちは分かってくれる訳じゃん、「箕けんさん最高っすよ!」って言って。
箕浦 いやぁ。でもBECKとかやっぱいいんだよ。
松本 はい。
箕浦 『LOSER』でしょ。メロディーだけで世界変えたから。
松本 あー要するに…。
箕浦 じいちゃんとか最高なの(笑)そういうの無しで、いい感じににはならないでしょ。(笑)
松本 俺もそれ、たまにメンバーとかにも言うんだけど、ホントにいい感じっぽくやるの止めてもらって良い?みたいな。
箕浦 (笑)

松本 何、そのいい感じにやってるの?みたいな。
箕浦 (笑)
松本 それがホントに俺は嫌だったりするの。
箕浦 あーそう。でも、今ぐらい良い感じだったらいいんじゃない。(笑)
松本 それ、でも俺の定規の中の良い感じだから。
箕浦 だねー(笑)でもオレ、20歳ぐらいで良い感じでやってる奴って…ちょっと分かんないんだよな、ホントに。
松本 それが最初冒頭に言った、20歳ぐらいで絵の展覧会やりますって言うところに繋がってくるっていうこと?
箕浦 全然わかんないんだよ、マジで。どういう文脈で来て、絵描いてんのかとかが。やっぱさBad Brains好きみたいなさ、そういう感じ欲しいじゃん(笑)
松本 俺もたまに思うんだけど、なんつーか、そのシーンにコミットすることがそんなに意味ないことだと思ってバンド始めたからさ。例えばバンドを見ても、分かり合える人なんて別にいなくて良いんだ、って俺は思っちゃってるの
箕浦 その感じ、超近いかも知れない。でも、最近ちょっとまた変わってきてるんだけど、ミュージシャンとか一般の人の方が通じるよね。絵を描いてないって人の方が。絵を描いてる人同士ってやっぱさ・・・。でも、それを今越えようとしてる。そういうのはもういいかなぁ。解放したいよ。「20歳で展示やりますー!」最高でしょ(笑)すいませんでした。
松本 わかるわかる。なるほどね!
箕浦 ちょっと前だね、むかついてたの。こう…それ若い。(笑)
松本 箕くんの話を聞いてきて思うけど、俺が勝手にそこ言っちゃうと、なんか危機感みたいなのが常にあるっていう事でしょ?どういうことかっていうと、例えば何かのシーンに帰属して良い感じでやることで、周りの人には良いって言ってもらえるけど、それだと俺の作品がダメになるっていうこともあるからこそさ、その何だろ・・・いいやっ!て自分の中で線を引くっていうかさ。
箕浦 いや、そんな頭良くなくて。
松本 あっ、そうなんだ?俺はそういう気がするな、話を聞いてると。
箕浦 あー、そうなのかもね、本能的に。
松本 本能的。
箕浦 いやー、でも、そういうんじゃないんだよな。だってその操作してないもん(笑)だから結局さ、精神的な友達みたいのが音楽とかやってたりでさ、絵描きにはほとんどいなくてさ、そんなもんだよね。面白いよ。最近また変わってきたけど…。
松本 今まで自分に向いて来なかったものが最近向いてきた時に、箕くんのマインドとしてはさ、単純に嬉しいって思うのか、それともざまーみろって思うのかどっち?どっちもある?
箕浦 いやぁ、単純に嬉しいよね、結構必死で描いてるから。その反応一個だけでもさ、素直に嬉しいよね(笑)反応なくても良いんだけど。反応ね、結構究極なんだけど無くてもいいんだよね、ホントは(笑)そこが残念だよね、自分で(笑)
松本 (笑) そう考えるとTwitterはホント重要だね。
箕浦 まぁ…今日さぁ、Mixcloud(DJミックスを配信・共有出来るサービス)っつうの初めてさ。
松本 何?何それ?
箕浦 音楽をネット上にあげるSoundCloud(音を配信・共有出来るサービス)あるじゃん?
松本 はいはい。
箕浦 あれ曲じゃん。昨日Mix上げてたの。そしたらさ2時間以上は無料じゃ上げられないの。俺、もう何十時間もあるの。だからMixcloudだとタダで何分でも上げていいの。あとはねー、ちょっと今度続編出るから。
松本 マジすか。(笑)
箕浦 全然良くないんだけど。(笑)
松本 いやいや、俺はちょっと衝撃だったんだけど、箕くんと何回目かに会った時に・・・峯田くんとかもいたよね?原宿にYOUTH RECORDSがあった時に、みんなでなんか昼間っからグダグダしてた時。峯田くんがミックステープを作ったって言って遊びにきてて、で、その日は箕くんとかも居て。
箕浦 小鳥くんと展示やってた時だ。たまたまだよね、皆いたの(笑)昼間から(笑)俺が最初にミックステープ「あじお」(箕浦さんのミックステープの名前)を峯田くんにあげたら、そっこーで自分の作ってきたんだよ。(笑)
松本 あっ!そっか。
箕浦 それに触発されてだよ。絶対そう。あの繋ぎは今までの峯田くんには無かった。
松本 俺、めっちゃ幸せな時間だった。
箕浦 あっ、ホント?あのテープもらって、家に2本あるんだよねー。合計240分(笑)ジャケ描いてみたいに言われてさー。ジャケ描いたよ。どこにも発表してないで彷徨ってる(笑)ネット上げちゃおうかな(笑)「あじお」※箕浦健太郎Mixcloud(http://www.mixcloud.com/minourakentaro/)も上げてるよー。
松本 それがどういうものかって説明すると…箕くん、すっごいラジオ聞いてるんだよね?
箕浦 そうそうそう、絵描く時にね。今はいろいろだけど。前はラジオばっかだった。
松本 ラジオ聞いてて、ラジオがザッピングした音だけでミックステープを作ってたの。「ザッピング」って曲を…何て言うの?良い曲かかった時にそれを録るんだよね?
箕浦 良い曲がかかりそうな時に録るの(笑)かかりそうな空気を気配で感じて録るっていう。(笑)
松本 それだけで構成したミックステープがあるのよ。で、それを聞いてホントに衝撃で。
箕浦 あれ、面白いよね。あれね、ちょっと前にネットに上げた時にちょっと反応あったから、あっ、大丈夫なの?って。(笑)

松本 いやっ、あれ革命的な出来事で。
箕浦 タダなんだよ。(笑)
松本 タダの音源をラジオから拾って。しかも、それをセンス良く、センス良くって言ったらなんか軽々しく聞こえちゃうけど、1本の作品としてさ、カセットテープに落としたものを、俺が貰ったんだよね?箕くんに。
箕浦 でも、あれよ、レコ屋とかでお金使ってディグるっていうのを、根本から問い直した…(笑)今だったらネットで色々できるけどねー。(笑)
松本 いやー、あれは相当参った。
箕浦 普通に音楽流れてるよっていう、アンテナさえ立てとけば拾えるよっていう(笑)嘘だけど。(笑)
松本 アレは凄かった。
箕浦 飽きた。(笑)
松本 (笑)
箕浦 あれ、一応10本ぐらい作ったんだよ。
松本 で、それを、在りし日のYOUTH RECORDSで聞いて、貰って衝撃だったんだよね。変態だよね、この人。馬鹿で天才でっていうの?
箕浦 素生くんはさっきも言ったけど、山達的なクラシックにいけると思うよ、もうなってんだけど(笑)ホント。
松本 頑張りまーす。
箕浦 最高だよね。
松本 俺はそうしないとやってる意味はないんだろうな、ってうっすら思ってる。
箕浦 だってさ、スタートから違う訳じゃん。その、いきなりああいうさ、バーンとデビューして。(笑)
松本 トントンだよ、ホントに。
箕浦 んで、よっぽど良いメロディーと録音の環境と(笑)もう、そういうの最高でしょ?
松本 よく分かってらっしゃいますね。
箕浦 世の中的に存在理由っていうか。(笑)
松本 そこはだから、この2年ぐらいで俺は超クリアになったな。
箕浦 あぁ、ホント。
松本 うん。
箕浦 だから、企画的なパーティーシットとか流行が、もういらなくなってるっていう(笑)そんなこと無いか。(笑)
松本 側ね。側面の話でしょ?具体的に言えると思うけど、もう2011年はなんつーの、その…優しいもんじゃないとダメだな。
箕浦 でもさ、もうね、ちょっと考えると、顔の良いロック(笑)と顔の悪いロックで(笑)ひでー(笑)こっちはね、よっぽどいい曲あげてかないと。もう、山ちゃんと素生くんは完全に正統的に引き継いだじゃん。
松本 引き継ぐつもりなかったんだけどね。結果的にね。(笑)
箕浦 (笑)
松本 結果的にそうなんだよなぁ。
箕浦 だってさ、あんなさぁandymoriみたいな凄い奴出てきちゃってさ。顔の良いロック(笑)でしょ。

松本 あはは。(笑)
箕浦 「キャー」みたいなの、クソだっていう。(笑)
松本 あはは。(笑)
箕浦 で、あの、共感もするんだけど。正しすぎるよね。
松本 うん。
箕浦 即、肌で感じるじゃん、あんなの。ビビるよ(笑)普通に。ものすごい奴が出て来てちゃったよ。(笑)
松本 はいはい。
箕浦 顔も良いし、曲も良いし、思想も良い、みたいなさ。(笑)
松本 うん、分かる。だから、ホントに大好きだけど、彼らにはホントに生きて欲しいなって。壮平はもう、ホントそう思うよ。
箕浦 でも、あいつ面白いよね。その、死をちらつかせる感じとかもさ、嫌いじゃない。(笑)
松本 虚無の人だからなぁ。
箕浦 その虚無がさ、すげーかっこ悪い奴だったら画にならないのがさ、あいつ、クソかっこいいからさ、画になってるっていうのがまた腹立つよね。(笑)
松本 (笑)
箕浦 マジで。ああいうの(笑)。すげー聴いてるけど。(笑)
松本 箕くんはそういうところに敏感だよね。
箕浦 いやぁ、クソだと思うよ、あいつの虚無(笑)まぁ、嘘だけど、本当は超好きです(笑)すいませんでした…。
松本 ねぇねぇ、そのさ、箕くんの言ってること俺はすごくわかるんだけど、なんて言うの?やっぱりさぁ「お前それ○○っぽ過ぎるだろ」っていうものに対して、すごい嫌だっていうの絶対言うよね?
箕浦 ダメなの。(笑)
松本 え?ダメって例えばどういうこと?
箕浦 だから丁度、銀杏とかがフィットしたんだよね。ああいう感じじゃん、俺の世界観じゃないけどさ。だから全然違うじゃん、andymoriのその、ふざけんなよ(笑)っていうさ。さすがに認めるけど、凄いです、かっくいい(笑)
松本 俺、銀杏はさ、もうホントにおしゃれだって思ったのよ。
箕浦 おしゃれ!。(笑)
松本 あの当時に、あんなおしゃれいないなと思ったのよ。
箕浦 面白いよね。
松本 たまんないよね、ホントに。俺、峯田くんとかと知り合ったのはホントGOING STEDYの終わりかけだから。
箕浦 でもなんかさ、銀杏の曲に入ってるよね?
松本 洋一さんが弾きに行った曲?
箕浦 そうだよね?あれ一緒に?
松本 俺も行ってた。心配だから勝手についてった。
箕浦 そいつが今、音楽してねーっていう。
松本 (笑)
箕浦 衝撃の。(笑)

松本 でも、辞めた洋一はこの10年間を誰よりも生きたね。
箕浦 ああホント?
松本 俺はそう感じる。あっ、もうやること無いんだなっていうことだね。
箕浦 あぁもう、全部やっちゃったんだ。
松本 全部やっちゃった。
箕浦 あー、それ怖いな。絵とかそれあんのかな。
松本 やりたいことを全部やっちゃって。だって弾けないキーボードで先ずデビューするっていうこともそうだし。
箕浦 最高。(笑)
松本 でさ、弾けないキーボードでも、ちょっとは弾けるようになった方がいいってピアノ教室通って。
箕浦 あはは。(笑)
松本 ピアノ教室通って、そこのピアノの先生と結婚するっていう。
箕浦 最高。(笑)
松本 輝き過ぎてたんだよ、あいつ。だからいいなぁって思う。それはそれで歴史として。
箕浦 超良いね。
松本 絵で食うっていうことに関しては箕くんはどういう風に思ってるの?
箕浦 え?素生くんは?
松本 俺?音楽で食うってこと?
箕浦 うん。素生くん、もう長いじゃん。
松本 うん、長い。音楽で食うってことか…。
箕浦 ずーっと食ってるの?
松本 音楽で食うってことに関しては、俺はみんなからどういう風に思われるかわからないけど、食える時はまぁ、食えてるなら良いけど、食えるように頑張らないっていうか。
箕浦 あっ、それ上の話だよ。(笑)
松本 何が?(笑)
箕浦 一個上のレベル(笑)それ10年やってきた人の話だよ。
松本 そっかぁ。
箕浦 (笑)だいぶ先輩の話だ。マジか。
松本 じゃあさ、まず、俺の話からすると。
箕浦 うん。
松本 俺はもう完全にセルアウトしようって思った時期があったのよ。
箕浦 それがデビュー?
松本 いや、デビューからちょっと経ってから。もう武道館とかやった時だね。
箕浦 あっ(笑)、武道館やってるの?(笑)
松本 武道館やって、その後とかってファンの人とかどう思うか分かんないけど、俺は絶対にセルアウトしたいって思って。別にそれが悪い事と思わないけど。
箕浦 うん。
松本 セルアウトしようって言って色々さ、マスによって曲を書いたりとか、プロっぽくやってみるみたいなことをやったら、もうバンドが崩壊したよ。
箕浦 そうなの?えっ?それは素生くんがバンドに注げなくなったから?
松本 つーか、何、馬鹿なことしてんだっていうか。その、この意味のないこと何?みたいなさ。
箕浦 っていう批判が来たの?
松本 ううん。自分で思っちゃった。
箕浦 意味ないんだ?歌えるから?
松本 いや、それっぽくなっちゃうっていう。
箕浦 あぁー。
松本 で、もうバンドもさ、こういう風にやったらこういう風になるっていうのが分かってる中でしかやってなかったっていう。
箕浦 あぁー。
松本 で、しかもあとさ、もう食えるから。
箕浦 それ嫌だね、食えんだ?良いな。(笑)
松本 いや、食えるから、その中でしかやってないみたいなさ。俺はそういうスパイラルに落ちてったけどな。
箕浦 いや、俺ないね、全然まだ超ある、…だって次の個展なんて…そう、次個展やるんだけど。
松本 いつやるの?
箕浦 それ10月の頭で、直ぐなんだけど、ドキドキだよー。馬喰町のCULTIVATE (http://www.cltvt.org/)ってとこなんだけど、やってるのが友達なの。年下で、凄いよね。(笑)
松本 (笑)
箕浦 最高(笑)よろぽこだよー!




